morika (もりか)

『Ojisan エスプレッソ』

平面

91cm × 182cm


街に出ると、くたびれたおじさんをよく見かける。

おじさんからはどこか儚く、もの悲しい空気が醸し出されている。

哀愁を帯びた背中や表情は、なんだか趣がある。

それは年月が経ち、ペンキが剥がれたドラム缶や、

雨風に晒され錆びた鉄製品の魅力に通じるものがある。

失敗や挫折を経験し、傷つき、年を重ねていくのはおじさんだけではないが、

様々な経験を積んで出てくる味わいのようなものが、 おじさんからは特に滲み出ている気がするのだ。

それに私は癒しを感じる。

そして味わいやもの悲しさの中に、

情熱や若さのかけらも微かに見え隠れしている。

おじさんはどこにでもいるありふれた存在だが、魅力的なモチーフである。

彼らをできるだけ多く観察し、それらを総合し、抽出した一番濃い、濃厚な部分を

私は描きたい。